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新譜之雑談帖(その361)―ブラームス第二交響曲、シューリヒト/ウィーン・フィル他(実況録音)

さて。ボックス・セットの告知に目を奪われていたら、1枚ものの音盤で、魂消る様な新譜の告知が出ていましたのでご紹介。しかし、こうあれこれ告知が続くと、見落としをしそうでちょっと怖い様な(音盤道楽者のとりこし苦労でありましょうが)。

シューリヒト/ウィーン・フィルの、ブラームスの第二交響曲と云えば、デッカに残されたモノラル録音が昔から知られて居ります。その他にも、仏蘭西国立放送管弦楽団や、シュトットゥガルト放送交響楽団との実況録音が知られておりますが、この度ウィーン・フィルとの実況録音が陽の目を見る事となりました。ううむ、そんな大物がこれまで世に知られずに眠ったままであったとは。

シューリヒトがブラームスの演奏にも長じていた事は、ヒストリカル録音の愛好家ならずとも、良く知られている所かと思います。デッカへの第二交響曲の他に、今は亡き弱小レーベルのコンサート・ホール・ソサエティに録音した、バイエルン放送交響楽団との第四交響曲は、曲がりなりにもステレオ、という事もありましてこの曲屈指の名盤の一つ、としてこれまた夙に有名な所。

只、この時代の指揮者の常、としましてスタジオ録音と実況録音では、音楽の白熱度や感興の自在さの点で実況録音に軍配が上がるのもまた周知の所かと。これまでも優れた演奏(スタジオ録音・実況録音の別を問わず)を残してきている、ウィーン・フィルとの実況録音。それがブラームスの第二交響曲、とあっては音盤道楽の血が騒がずにはいられませんね。

発売は少し先の様ですが、楽しみにして待ちたい所。同じ音盤に収録されている、モーツァルトの第二十七ピアノ協奏曲は、オーケストラはルツェルン祝祭管弦楽団ソリストはカサドシュという、これまでなかった組み合わせ。わたくしはこの曲は左程明るくない―より正確には、モーツァルトのピアノ協奏曲は余り知らない、というべきかも知れません―ので、なんとも申し上げようがありませんが、シューリヒトのモーツァルトも優れた演奏が多いので、期待できるものと思います。